タンスを1竿と言う何故? 昔の人の知恵
さて、僕は遺品整理屋だ
孤独死された方などの特殊清掃もおこなう
もうかれこれ20年、この仕事をしている
ざっと3万件~4万件のお部屋を片付けてきた
そんな中、その昔、こんなことに疑問をもった
今日は、そんな話をしたいと思う
タンスを部屋の外にだす搬出作業は結構大変で頭を使う
お家の間取りや広さによってはタンスをパズルのように
搬出しなければならない
場合によっては、タンスを部屋の中で解体(壊して)搬出しなければ
ならないし
時にはベランダなどからロープで吊り下げて搬出することもある
現代の住宅事情ではこれも仕方がない
しかし
昭和初期以前のタンスは実に楽に簡単に部屋の外へ搬出できる
何故なら、タンスが小ぶりであるから
この小ぶりなタンスを搬出作業をしながら
僕は、何故昔のタンスは小さいのだろうと疑問をもった
そして、昔のタンスが小さいのか調べてみたことと
僕の持論を話そうと思う
(江戸時代、大正時代、戦争前後)と(現在)
僕はこのようにグループ化することにより疑問が解決すると思った
そもそもタンスを数える時に、竿(さお)と言う
1竿、2竿といったように
何故かというと、桐のタンスなどは通常二段から三段位に分離、分解できる
分離させるとダンスの両端に手持ち出来る金具が出てきます
ここに竿の棒を差し込んでヨッコラショと肩に担いで簡単に
持ち運びができることからタンスを竿と呼ぶ
1、まずは、戦前に引越専門業者は存在しない
車やトラックを使用せずに大方リヤカーによる引越だった
小ぶりなタンス家具は実に軽くリヤカーにも簡単に乗せることができる。
リヤカーの荷台のサイズにタンスを合わせたのかと思うくらい
ジャストフィットする(笑)
現代のタンスは、大人2人で運び出すほど大変だが
昔のタンスは女性でもわりに簡単に運び出すことができる
2、火事、その昔は火事も多かったと聞く
木造はよく燃えるし、現代のような消火システムもなく
ガスコンロは薪をくべ、火鉢に火種を残し、囲炉裏に暖をとるにも
炎を使う。
消火にバケツリレーなんてこともご存じだろう
いち早く避難するのは現代の避難ルールだが、その昔は、近隣への
飛び火を防ぐ配慮として、燃えやすい家財道具を外に運びだすことで、炎を最小限に止めることも出来たと思う
こんな話もある昔は火事が多く家宝は、床下の土を掘って
そこに埋めて生活していたそうだ
3、狭い住宅事情、現代も狭い住宅事情は変わりがないと思われる
かもしれないが、現代と昔では、人1人の居住スペースは昔の方が
狭かったのではないかと僕は勝手に想像してみる
それは、現代の核家族化だ
昔の家族は、一世帯ではなく何世帯もが同居していたと思うからだ
昔の宴会や親族や家族でのお祝い事に現代のような大型家具が
あれば、部屋のスペースを大きく確保できない
そこで、小ぶりなタンスや3つに分離できる桐タンスなどは
押し入れに収納できて、部屋のスペースを確保することができる
4、地震大国日本、小ぶりな家具ならならば、震災で家具の転倒による圧迫死も圧倒的に減り安全
5、環境に優しい、1本の木から複数の家具が作れる、伐採する木の数も少ない
実に素晴らしい昔の人と家具職人の知恵だと驚く❗
まとめ
現代の家具は見栄え機能性を重視している、それは世の中が
より安全に安心に暮らせるシステムなので、いざということが
少なくなったからだろうと思う
婚礼家具などは実に大きくしっかりしていて一生品という観点で
購入するのだと思う
しかし、逆にリスクは無視することになる
家具転倒による圧迫、火事の際は、よく燃える、転居の時の重労働
そして、手入れはされない、家具を動かせないので仕方がないが
タンス裏の壁のカビ、タンス裏のホコリ
現代の家具は容量も多く収納できる反面、押し入れと同じような機能になりやすい
通称、第2の物置になりやすい
少なくても家具選びは、収納力の要領より自分の生命や生活サイクル、居住スペースを考えて購入したいですね
移転先や引越先が今の居住スペースが少なくなるならば
迷わず廃棄することをお勧めします
想い出の品は時に生活を劣悪なものにして健康や心身にも
悪影響を及ぼし、命を縮めることになる
だらしのない生活になるという人を僕は大勢見てきた
洋服タンスに防虫剤を大量に使用している人
要注意ですよ❗
この話は、また今度(^_^)/~~
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