難破船になるあなた。 このままで良い分けない!!
17年間
僕が何千件という部屋を人と片づけ整理していたある日
僕の精神は崩壊し、気が付いた。
生前・遺品整理という片づけ整理をしていると、
世の中の経済から社会の仕組みという本質が見えてくる。
僕自身、その大きな魔物たちに違和感を持ち、憤りを感じる。
人は僕にこう言うかもしれない。
そんな事を考えないで、ビジネスと割り切って取り組めば良いとか、
成功や金儲けする事に自分の感情はおいておけと……。
しかし、
そういかないのが人間であり、僕であり、また多くの人である。
それでもなお、自分を偽り、ストレスを感じながらでも
社会においていかれないよう喰らいつき、引きずられる。
社会においていかれれば
「そんなんじゃ、駄目だ。頑張れ!」と背中を押される。
そして、目を背ければ背けるほど、精神を蝕まれてしまうのだ。
安くて簡単で便利と利益が尊重され
丁度良い事はなく
満たされる事も無く
エゴや欲の部屋が出来上がって行く、人間の幸せとは遠くなっていく
僕はそんな人達の亡き抜け殻を整理して
落ちこぼれていった人達の部屋を整理する。
命ある人間は死屍累々の屍の上に立っている。
その屍の爪痕に目を向けなければ、
命ある者の未来が間違えた方向に進んでしまう。
今、多くの人達が、
その方向を変える岐路に立たされている事を自覚しなければいけない。
早くに、自分達の内側に気づき見直さないと大変な事になる。
そんな事に気づかせてくれたのが生前・遺品整理だ。
添加物に加工食品は当たり前にキッチンにテーブルに参列する。
化学で、農薬まみれの食べ物
ドラッグストアで購入する殺虫剤
ビタミンを野菜ジュースで補う
あらゆる生活品は石油だ。
人間に取って、何1つ良いものが無いんだ!!
そして、行き着く先はこれでもかっ!!て
石油を化学で精製して調合されたクスリを飲む。
僕はその朽ち果てた難破船である御部屋を整理している。
依頼者の多くは最初に部屋に入る玄関先で、
「お部屋が散らかっていて驚かないでください」
「物が多すぎて何から手をつけて良いのか…」
その次に
「玄関を締めてください」言う。
その部屋に入ると外から遮断するようにカーテンや雨戸は閉められている。
生前整理を希望する人と遺品整理を依頼する人の共通点は
社会から自分だけがおいてけぼりを喰らってるように感じていることだ。
そして、誰かに後ろ指を刺されているように感じ、罪悪感にさいなまれている。
朽ち果てた難破船ならば、誰もがそんなふうに感じてしまうだろう。
僕は言う。
「皆、どこも同じ様な事で頭を抱えていますから」と。
依頼者は安心した顔に笑みがこぼれる。
多くの人が社会からこぼれない様にと、同じような孤独感を抱えている。
社会と集団は、「普通は○○○」という言葉で、
あなたを異端児で異常者のよう見て、他者とは違うと言う。
頑張れという言葉で、後ろから早く行けと追い詰めていく。
愛する人や身近な人に相談すれば
今に追いつかせようとして、追い求めさせられる。
そして、多くの人達は自分も朽ち果てた
難破船に乗り込んでしまっているのではないかと
感じながらも自分は朽ち果てないと信じている。
夢中で物質社会を信じて走り続けている。
そして、まだ足りないと嘆いているのだ。
こんなんじゃ、未来は終わるよ。そして、未来が滅びる。
僕は、そんな現実を多くの人に伝えたくて、
ドキュメンタリー映画を作ろうと撮影を始めた。
皆に遺品整理を通して気づいてもらいたいから。
僕の子ども達に未来を残したいから。
人に取って大切なものを思い出して貰いたいから。
かつての栄光や輝きはさびれ、
崩れ行くものにもう一度、輝きを取り戻そうと
毎日を受け入れて頑張ろうとしている人達が
犠牲になっている事を伝えたいから。
もう一度、社会に戻ろうとして、もがきながらも物を捨てられない人達。
社会に必要な物だけを形見分けという言葉にすり替えて持ち運ぶ人達。
そして、健気にも社会の荒波に戻って行く人達へ。
僕は伝えたい。
「社会通念に流されず、あなたのままでいいんだ。」
「誰かに好かれたいと思う事はなく、あなたが誰かを好きになればいいんだ」と。
そんな社会になれば、僕のアドバイスは要らなくなるだろう。
今のままの世の中では、次にあなたが難破船の一艘になる。
あなたは社会の犠牲者であり一員であり、
未来を壊そうとしている一人なのかもしれないから……。
それは、絶対に避けなくてはいけない。
「僕にドキュメンタリー映画を作らせてください。」
今の世の中を終わらせなければ……、大変な事になる。
この日本のその現実を見てもらいたいのです!
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一部 ぱるす出版社寄稿